2016-08-24 17:30:00
B型人間の山歩き
夏の山小屋泊まり山歩きの服装・装備と注意事項
夏の山小屋泊まり山歩きの服装・装備と注意事項
今回の山行の地図です。
中房温泉の朝食は6:30です。
朝食後、さらにアミノバイタルプロでパワーアップ。
ドーピングじゃないけど、ドーピングみたいなもんです。
6:53、中房温泉出発です。ここの標高が1462m、今日の最高点が燕岳の2763mなので、1300mほど登ることになります。
燕岳登山口です。右下にオバサマがいらっしゃいます。そして黄色いザックのオバサマ、このオバサマにこの翌日、今回の山旅の重要なポイントとなる助力をいただくことになろうとは、この時は夢にも思いませんでした。
さあここから山道に入ります。3泊4日の山旅の始まり始まり~
今日登るのは「合戦尾根」というところで、「北アルプス三大急登」の1つに数えられる急坂が続く道です。
さすが北アルプス三大急登、
のっけから急坂が終わらない止まらない。
時間はたっぷり余裕がありますし、
無理せず気楽にゆっくりと歩くことにしました。まぁいつものことですが。
第一ベンチという休憩ポイントに到着です。
第一ベンチまで標準コースタイム1時間30分のところ、ゆっくり歩いたつもりでも1時間で上がってきてしまいました。しかし、高度に身体を慣らすためには早く上がればいいってもんではありません。ゆっくり歩く、もしくは十分な休憩を取って、水分補給をたっぷりとして歩くのが高山病予防のコツです。
進みます。
こちらはたぶんミヤマアキノキリンソウ。今回の山旅でよく見かけた花の1つです。
オオカメノキの赤い実。
薄暗い樹林帯の地面で見かけるハート型のマイヅルソウ。
第二ベンチです。
休憩と、水分補給を。
水分補給は、1時間あたり「自分の体重×4ml」、すなわち体重50kgの人であれば50×4=200mlの水を飲むと、高山病予防に有効だそうです。燕山荘までは、5時間くらいかけるのがいいそうなので、体重50kgの人なら約1リットル飲むべきたと。燕山荘のオーナーの方のお話しでした。
先へ。
フィトンチッドなのか、針葉樹の森の木の香がほのかに漂う静寂の空間。たまりませんね。
今回の山旅のトレーニングのつもりで直前に守門岳と巻機山に行ったのですが、この2回で右ひざ外側を痛めてしまいました。これは「腸脛靭帯炎(別名ランナーひざ)」という症状のようであるとムニエルさんに教えてもらいました。
ストレッチを十分に行うことで予防できるとのことだったので、このところはひざの屈伸や足のストレッチなどを入念に行っていました。今日も時々ストレッチしながら登ります。
第三ベンチ。休憩休憩。
また先へ。
ガスがたちこめています。涼しくて気持ちいいですね。只今18度。
富士見ベンチ。休憩ベンチはこれが最後。次は合戦小屋の休憩所。
休んでまた登り。子供も大勢登っています。がんばれがんばれ!
北アルプスの三大急登とはいえ、北アルプスの入門コースでもあり、さすがに道はよく整備されています。
そしてようやく合戦小屋に到着。急坂がひどいのはここまで。ここからは概ね緩めになります。その後いろんな方と話したところ、合戦小屋までがキツかったという人が結構おられました。
大勢の登山者が休憩しています。晴れて青空も広がってきました。これぞ楽園。平和な日本の夏休み。これからもずっと残って行ってほしい、すばらしい休憩所です。
そして合戦小屋の名物といえば、なんといってもこちら。
すいかです。
8分の1に切ったものを売っています。希望とあればさらに刻んでもらいましょう。
すいかです。
水分補給ね、水分補給。
ここで水分と休憩を十分に取り、また先へ。
目の前はもっくもくの雲海。
合戦沢ノ頭。
登山道の傾斜はゆるめに。
燕山荘が見えてきました。
このあたりからは花が豊富に。
ウサギギク。小さなヒマワリのよう。
ヤマハハコ。
カンチコウゾリナ。
アザミ。
ミヤマシシウドだと思うのですが?
これはハクサンフウロに間違いなし。
燕山荘手前です。
10:53、燕山荘到着です。中房温泉を出てジャスト4時間でした。
直近のトレーニングの成果か、ここまで1300m弱の登りでしたが北アルプス三大急登はそれほど苦にならず体力的にも楽勝で、右ひざがおかしくなることもなく、(あら? もう着いちゃった)という感じでした。ま、トレーニングが激烈過ぎたのもあるのですが。
中に入ると、従業員の若い方が総出でお出迎え。普通のホテルや旅館でもここまでの歓迎は受けない気がします。素晴らしいですね。
受付を済ませて、今夜の寝床へ案内してもらいます。寝床まで案内してもらえるというのも山小屋では珍しいですね。確かに広いですし、ここは山小屋泊は初めてという人も多く来るので、そうしているのでしょう。寝床が上下2段になっていますが、こういう形式を「蚕棚(かいこだな)」と言います。
私の今夜の寝床です。蚕棚の上段、こんなところでした。3畳に4人で寝ます。スペース的には苦にならず十分でした。
それでは燕岳に行ってみますか。
小屋前のテント場と燕岳です。
「北アルプスの女王」とも呼ばれる燕岳です。今日は曇っていて花崗岩の白さが今一つ映えないのが残念。
コマクサは久しぶりに見ました。が、もうシーズン終わりかけでした。
そしてこちらが有名なイルカ岩ですか。なるほどこりゃまさしく。想像していたより大きかったです。しかし、「目」らしきものまであるのがすごいですが、誰かがうまく細工したんですかね?
燕山荘方向を振り返る。
尖った岩が冒険心をくすぐりますね。
ガスってきました。周囲はなんも見えません。
山頂に到着です。
雨がぱらついてきました。ところがジャケットを着てこなかったというか、雨具を持って来ませんでした(山をナメているな)。
幸い雨はそれほどひどくはならなかったので良かったのですが、往復1時間弱のピストンとはいえ、雨具は携行しなきゃならんな~と反省した次第でありました。
小屋に戻ってきてランチです。なにせ5時間歩きましたからね、カツカレーと生大で、
栄養補給 栄養補給。
午後はすることもないのでオリンピックなど見ながらまったりと。
午後から本格的な雨になり、夕方までずぶ濡れになって上がってくる登山者の方が多く見られました。やっぱり夏山は午前中から昼過ぎくらいまでが天候が安定しているので、早めの行動が望ましいですね。
夕食です。メインはハンバーグ。デザートもつく豪華さ。
そして食後は燕山荘オーナーの赤沼さんの、登山についての注意点と山に関する楽しいお話し。高山病にかかる人のほとんどは、水分補給不足だとおっしゃっていました(前述の通り)。あとは小屋についてもすぐ寝ないこと。呼吸が浅くなって酸素不足になりますので。アルコールもほどほどに。
お話の後は、名物のアルプホルンの演奏。
う~~~ん、いいなあ。これはしみじみいいですねぇ。
消灯は9時です。
山小屋は基本相部屋、オープンスペースになるので、夜になるとそれはもうイビキの大合唱になります。
「ふが、ブロロロロ=3」 あんたはハーレーダビッドソンか。
「すぴ♪ ぴ~ひょろろろろ♪」 あんたは祭りの横笛か。
「ゴーーーーーーー!!」 まるで高速道路のトンネルを、窓を全開にして走ってるようだ(XX)
そんな夜も、耳栓があれば防御はバッチリ♪ 神経質な私には欠かせません。あと、アイマスクも持っていきますが、タオルなどを目の上に置けば同様の効果が得られます。
燕山荘、さすが「泊まってよかった山小屋」日本一になるだけのことはある、サービスの行き届いた素晴らしい山小屋でした。ここなら山小屋が初めての人でもそれほど違和感なく泊まれるでしょう。
ただし山小屋なのでお風呂はありませんので、気になる人はボディシートやフェイシャルシート、水のいらないシャンプー(私のオススメはこちら)などを持っていくといいでしょう。私は持って行きます。
明日の天気は雨の予報。せっかく楽しみにしていた稜線歩きもガスの中か・・・
コメント
2011.
- 2016-09-04 16:52
- 編集
2016. Re: タイトルなし
悠さんこんばんは!
イルカ岩、思ったよりデカかったです。岩の上にも物理的には楽々登れそうなのですが、登山道にロープが張ってあるので遠慮しておきました。
しかしあの岩はホントに昔からあのまんまの形なのか、多少の細工を経て現在に至っているのか、あまりに整い過ぎていてそんなことも思いましたね。
山小屋での耳栓の必要性を知っているとは、悠さんこそさすがです(笑)私はアイマスクも使いますよ~
イルカ岩、思ったよりデカかったです。岩の上にも物理的には楽々登れそうなのですが、登山道にロープが張ってあるので遠慮しておきました。
しかしあの岩はホントに昔からあのまんまの形なのか、多少の細工を経て現在に至っているのか、あまりに整い過ぎていてそんなことも思いましたね。
山小屋での耳栓の必要性を知っているとは、悠さんこそさすがです(笑)私はアイマスクも使いますよ~
- 2016-09-04 20:00
- 編集
コメントの投稿
トラックバック
- トラックバック URL
- https://btypeoutdoor.blog.fc2.com/tb.php/876-9cfd737d
- この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
燕山荘に着いて、燕岳に行ってきましたね。
噂のイルカ岩は、噂以上にイルカだったようで(笑)
私も本当なら見に行っていたはずでしたが、常念で下山しちゃったからなぁ。
今でも行けばよかったかもと思いもするのですが、やっぱりお天気の日に歩きたかったのと、雨の合戦尾根を下りるのが嫌だったので、しょうがないかな(^^;
山小屋で耳栓は常識
準備万端のB・Yさん、さすがです!