2007-08-01 21:11:20
もうすぐ夏の甲子園も近いということで、今日は近頃読んだ本の中からこの本のご紹介です。
「甲子園への遺言~伝説の打撃コーチ高畠導宏の生涯」という本です。
本のあらすじを、冒頭部分から抜粋させていただきます。
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平成16年夏、1人の高校教師が膵臓癌で亡くなりました。
還暦を迎えて半年足らず、まだ60歳でした。
その高校教師には、特異な経歴がありました。なんと約30年にわたって、プロ野球の打撃コーチを務めたのです。
渡り歩いた球団は、南海、ロッテ、ヤクルト、ダイエー、中日、オリックス、そして千葉ロッテ。野球の質が、パワーから技術へ、そして諜報戦から総合戦へ、さまざまに形状を変えていく中、彼は常にその最前線にいました。
そして、七つの球団で独特の打撃理論と卓抜した洞察力を駆使して選手たちの指導をおこない、時に相談に乗り、汗と涙を共有しながら、気がつけば、のべ30人以上のタイトルホルダーを育てていました。
しかし、その伝説の打撃コーチは、50代半ばで一念発起し、高校教師になるために通信教育で勉強を始めます。そして5年かかって教員免許を取得し、社会科教師として教壇に上がり、「甲子園」を目指しました。
その人の名は高畠導宏(たかばたけみちひろ)さんといいます。
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私はコーチングについての本を探している中でこの本を見つけました。
高畠さんは、指導に当たってはとにかく選手をほめるのだそうです。ほめてほめてほめまくる。短所を直すより先に長所を伸ばし、そして気がつくといつの間にか欠点が克服されているのだそうです。
また、大変面倒見もよいことから、野球界には高畠さんを慕う選手が数多くいるそうです。
挙げるときりがないのですが、落合、小久保も高畠さんの門下生ですし、高沢、西村といったロッテの首位打者も高畠さんの指導によるものだそうです。この本の中にはもっと多くの選手の話が出てきます。
「才能とは、逃げ出さないこと」
「平凡のくり返しが非凡になる」
そして、
「氣力」(気でなく、氣)の大切さ、などなど、書ききれないほど味わい深い言葉が随所にちりばめられています。
部下を持つ上司、若手を育成したい管理職、コーチ、学校の先生、あるいは親、などなど指導すべき立場にある人には是非読んでもらいたい、心が熱くなる感動の一冊!
ちなみに本の帯は、「読みました。泣きました」長嶋茂雄氏大絶賛! とも書いてありました。
そして最後に、この本のトビラ部分に書いてあった文がまた素敵だったので紹介させていただきます。
あなたは絶えず、そしてできるだけ多く、種を蒔かねばならない。
それがあなたの生涯の仕事である。すべての種が芽を出すとは限らない。
といって、すべての種が、石ばかりの地面に落ちて無駄になるわけではない。
試してみなさい。試してみること、着手することによってのみ、最も偉大な事柄も成就するものだ。
-----カール・ヒルティ「眠られぬ夜のために」
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