2021-02-13 09:20:00
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今日は最近読んだ本について。
・「定年前、しなくていい5つのこと『定年の常識』にダマされるな!」 大江英樹
・日本の年金制度は破綻しないから大丈夫。十分に資金は積み上げてある。給付額が多少減ることはあるかもしれないが
・退職金はなるべく使わないで残しておく。働くのが苦でなければ働くのが良い。これからは働き手がどんどん足りなくなる。働き口はいろいろあるだろう。年金と合わせれば余裕ある生活ができる
・自分のキャリアを生かして事業を立ち上げるのも良い。ただし、とりあえずは従業員を雇ったりせず、自分1人でできることをやるのがいいだろう。しばらくは売り上げなど期待しなくてもいいくらいの気楽な感じで始めるとよい。著者も初めて数年はほとんど売り上げはなかったそうだ
・これからは貯金よりも「貯人」「貯信」の時代となるだろう。仲間のいる人生は豊かなものであるし、人のつながりがあれば商売につながることもあるかもしれない
・「誤読のイタリア」 ディエゴ・マルティーナ
このコロナ禍の状況下、卒業パーティーを開いている者がいると聞いたカンパーニャ州の知事は、
「卒業パーティーをしている者がいると聞いた。火炎放射器を持った軍警察を送る」
と言ったそうだ。
もちろん冗談なのであるが、イタリアでは政治家がこういう物言いをするのはアリなんだそうである。他の国ではなかなかない文化で、とってもファンキーである。私はこういうおじさんは好きだ。
著者は子供の頃から、やたらと人間同士の距離感が近い(初対面の人でも別れ際に頬にキスをするなど)ことに違和感を覚えていたり、国民のほとんどが熱中するサッカーにさっぱり興味がなかったりしたそうだ。
そしてやがて日本に来て日本語や日本の文化を学び、生活習慣をよく知ることになる。そうしてから、母国イタリアの常識がくっきりとした輪郭で浮かび上がってきたのだろう。イタリア人気質、イタリアという国の雰囲気をよくとらえ、かくも日本とは違うものかがよくわかる。気軽に読めるエッセイのようで面白かった。
・「新しい世界 世界の賢人16人が語る未来」
・「自由の限界 世界の知性21人が問う国家と民主主義」
・「コロナ後の世界」
レーガン、サッチャーが1980年頃から加速させた新自由主義、世界経済のグローバル化によって広がった格差社会がいよいよ限界を迎えている。それはトランプがアメリカの大統領になったこと、イギリスがEUを離脱したことに現れている。英米のアングロサクソン的自由主義の行き過ぎが富の集中を助長し、もはや限界に達しているのだ。
世界は中国のように政治的には強権体制で経済はグローバルという国々と、民主主義・自由主義・資本主義という国々の価値観の対立が、コロナ禍の状況下でよりくっきりと見える。
強権政治、独裁政治は権力が必ず腐敗する。資本主義、自由主義は格差の拡大に限りがない。
強権・独裁政治より民主主義の方がましではあろう。しかし、世界の英知をもってしても資本主義世界の格差拡大を是正するという難題の答えはなかったように見えた。
唯一、あるアイデアとして、「個人の保有資産に時限を設ける」というのがあった。要は資産を多く持っている人や高齢世代から、若年世代への資産移転をいかに行うかがポイントなのだ。
どうせ使えきれないほどのお金を持っていたってムダなんだから、使いたい人に使ってもらって経済を活性化させる方がよっぽどいいじゃないか。
しかし、言うは易し、行うは難し。でも、いつかどこかの時点でこの格差の問題を解決する斬新なアイデア、システムができる時がくるかもしれない。だって、みんな問題だと思ってるんだもの。多くの人が問題だと思っていることは、だいたい解決してきたホモ・サピエンスなんだから。
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