梅棹忠夫 語る

梅棹忠夫(うめさおただお)という人を知っていますか。


日本における文化人類学のパイオニアで、著書に「文明の生態史観」、「知的生産の技術」などがある、京大出の学者さんですが、今年の7月に90歳で老衰で亡くなられました。


私は梅棹さんの本を読んだことはなかったのですが、最近売れている、「梅棹忠夫 語る」という本を最近読みました。


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この本は新書で、小山修三という人との対談形式になっているのですが、ちょっと変わっているのです。


新書なのに、対談のオチの部分が、(こんな感じの)大字になっているのです。


新書でこういう文字の大きさの使い分けをしてる本は初めて見ました。文庫では原田宗典とかのお笑い本で見たことあるけど。


しかも、新書なのに、ときどき爆笑。


とても学者とは思えないような、身も蓋もないぶっちゃけた受け答えに笑わされます。まあこの笑いのツボは人によるかもしれませんが。




以下に、本書の一部を引用させていただきます。大字の部分は、本でも大字になっているものです。


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小山 そういえば、専門的なことを書いていて、わからなくなると、むずかしい漢字や言葉を使ってごまかしてしまう。

梅棹 そう、ごまかしや。一番いかんのは、美的にかざることやな。それで、何かいいものができたみたいに思う。スケッチも文章も同じや。

小山 ムダな形容詞が多くなるんですかね?

梅棹 とにかく、文章で一番大事なことは、わかるということ。自分もわからないくせに、そのわからない言葉を使う。それは、かざってるからや。

小山 かざりは、かっこいいと思っていたけれど、こりゃ、だめだ(笑)



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梅棹 どこかでだれかが書いてたんだけど、「梅棹忠夫の言ってることは、単なる思いつきにすぎない」って。それはわたしに言わせたら「思いつきこそ独創や。思いつきがないものは、要するに本の引用、ひとのまねということやないか」ということ。それを思いつきにすぎないとは、何事か。

小山 梅棹の発想は、誰の論文に基づいているのかって(笑)。

梅棹 「単なる思いつきです」って言う人はどこにもいない。それでわたしが「悔しかったら思いついてみい」って言ってやるわけ(笑)。

小山 こんな人を相手にして論争は勝てないな(笑)。




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小山 かつて盛んだった大学山岳部が衰退した原因の一つにしごきがありましたね。

梅棹 わたしがわからんのは、どうして、登山にしごきがなりたつのか、しごきからは一番遠い世界やと思うんやけど。

小山 しごかれるから、次に入ってきた後輩に復讐するんですかね。しゃにむに登頂を目指したり、アクロバティックな技にはまったりする精神が軍隊式にするんでしょうか。

梅棹 いいリーダーがいないからやろうね。下級生が一番重い荷物を背負って歩いている、後ろからピッケルを持った上級生が歩いている、ちょっと下級生が弱ってくると後ろからピッケルで尻をたたく。わたしら三高山岳部にはそんな気風はなかった。新入生からいきなり、先輩にいっさい敬語を使ってはいけない、「さん」もいかん、全部呼び捨てです。

小山 すごい集団ですね。「団結は鉄よりもかたく、人情は紙よりもうすし」というのが合言葉だと聞いています。




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小山 もうひとつ、ずっと気になっている言葉に「宮本武蔵になるな」があります。武蔵は、究極の技を極めた人として、ひとつの理想像だと思うのですが。

梅棹 技を磨くのには反対しない。しかし、剣の道は人殺しの技、そんなことに熱中して、他を顧みないというのは、人間としていささか淋しいのやないか。わたしが、山に登り、世界の民族をたずねたのは、デジデリアム・インコグニチ、未知なるものへのあこがれだけやった。




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どどど、ど~ですか、この学者らしからぬ自由奔放な受け答え。しかも、これはほんの一部。権威というものがキライというところも素敵でした。


ワタシ的には、(なんでここを大字にしないんだ)という箇所も少なからずありました。


本の中にも出てくるのですが、我田引水というか牽強付会というか、とにかく自分が見たもの、経験したことから、他にはないオリジナリティを持った持論を半ば強引に展開していく力、これが持ち味だったようです。やっぱりこういう人がいないと面白くないですね。


こういうオモロイおっちゃんがいなくなるのは寂しいことであります。合掌。


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  梅棹忠夫 語る


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